ハプスブルク家に伝わるバラの食器

ハプスブルク家を彩ったバラの食器たち

古くはクレオパトラが愛したとされるその花は、数多くの西洋食器にも描かれてきました。
そしてその文化を広める1つの要因に、貴族の存在があります。

ハプスブルクは世界最大の王侯貴族でした。マリー・アントワネット、マリア・テレジア、エリザベートなど、世界に名だたる女王たちを生み出したハプスブルク家に伝わっているバラのデザインをお楽しみください。

音楽の都ウィーンで生まれた王家のためのバラ

ウィーン磁器工房アウガルテン ウィンナーローズ

ウィンナーローズは今もっとも注目されるバラのデザインの一つです。オーストリアのウィーンで作っているのはウィーン磁器工房アウガルテンという聞きなれない工房。
じつはこのウィーン磁器工房アウガルテンは、マイセンの次に歴史ある西洋磁器工房だそうで、コーヒーカップを磁器で初めて作ったブランドとして知られています。

ハプスブルク家からのオーダーにより誕生したデザインが由来

このウィンナーローズが誕生したのは、ウィーン磁器工房が再開した1924年から。実は現代女性に受け入れられる新しいデザインとして誕生したもので、元となる作品があるんですが、そのいずれもが世界最大の王侯貴族ハプスブルク家によって作らされた逸話があるのです。それが次の食器になるのですが、まずはこのウィンナーローズの素敵なポイントをご紹介。

心くすぐるポイントはカップのハンドルのハート

これが人気のヒミツ。バラのデザインもさることながら、ハンドルのハートが女心をぐっとつかみ、自分用はもちろんプレゼント用としても人気で、男性の購入も多いのだとか。

一つ一つが手作りなので、ハートの形も千差万別。

百貨店では滅多に見られないのですが、見かけた際にはこのハートをぜひチェックしてみてくださいね。

ハンガリーから世界へ届くバラ。日本での人気が最も高い!

ヘレンド ウィーンの薔薇

ヘレンドはハンガリーの磁器工房で、オーストリアの隣に位置します。ここはシシィでお馴染みエリザベートがこよなく愛したとされる土地で、その縁もあってハプスブルク家、というよりもエリザベートに対する親近感が非常に高かった事でも知られています。

エリザベートがいたからこそ生まれたウィーンの薔薇

オーストリア=ハンガリー帝国。統治していたのはハプスブルク家でした。同盟にあたり両国間、とくにハンガリーの強い支持を得ていたのは、君主フランツではなくエリザベートだったと言われています。
1867年、オーストリアとハンガリーはエリザベートの功績もあり同盟を果たしました。

その数年前、ウィーン磁器工房が経営を停止してしましました。

ウィーン磁器工房はハプスブルク家の食器の多くを担当していましたが、1864年以降これを担当したのがハンガリーのヘレンドと言われています。

そして、バラの食器もウィーン磁器工房を引き継ぐ形でヘレンドにオーダーされる事となりました。そうして生まれたのがウィーンの薔薇であり、2代目のバラのデザインです。

心くすぐるポイントはバラのオーナメント

ヘレンドのウィーンの薔薇の作品には、バラのオーナメントが付けられている物があります。触るのさえドキドキするほど繊細に作られていて、飾っているだけで心温まる作品です。ボンボニエールなどがとても人気のようです。シリーズによってバラの色の様々ありますので、そうしたワンポイントも楽しんでくださいね。

ウィーンの薔薇は百貨店で良く扱われています。稀に百貨店限定などもあるようですので、ぜひチェックしてみてください。

ハプスブルク家がオーダーした最初のバラのデザイン

ウィーン磁器工房のオールドウィンナーローズ

ウィーン磁器工房の中でも初期のデザインとされるオールドウィンナーローズ。名前が長いせいか良くオールドローズと書かれているのも目にしますね。
これがハプスブルク家のバラのデザインで最も歴史ある作品です。
中世ヨーロッパではすでにバラは美の象徴として見られており、王宮でもバラは多く用いられていました。今も昔もキレイなものやカワイイものは人気だったわけですね。

ウィーン磁器工房がデザインしたオールドウィンナーローズは、今と比べるとやはりクラシカルな印象です。

1つのバラのオーダーから200年もの月日を経て今、私たちが料理を味わえるというのも、伝統を重んじるヨーロッパ各工房のおかげなのかも知れません。

ハプスブルク家の王妃たちが愉しんだであろうティータイムを、ひととき感じてみてはいかがでしょうか。

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